特集 日常診療で見落としたくない神経疾患
Ⅰ 説明しにくい症状・軽度の徴候のみのため見逃されやすい疾患
1.不随意運動・錐体外路症状
西田 裕哉
1
1東京都医学総合研究所脳・神経科学研究分野こどもの脳プロジェクト
キーワード:
不随意運動症
,
錐体外路症状
,
oromandibular dystonia
,
発作性ジスキネジア
,
乳児けいれん・舞踏アテトーシス症候群
Keyword:
不随意運動症
,
錐体外路症状
,
oromandibular dystonia
,
発作性ジスキネジア
,
乳児けいれん・舞踏アテトーシス症候群
pp.971-975
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002713
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錐体外路症状,不随意運動症は言葉で表現するのが難しいうえ遭遇頻度も低く,専門医でもときに診断が難しい.本稿では経過や発症の契機に特徴があり,問診であたりをつけやすい2つの疾患について架空の症例を挙げたうえで,その臨床像や診断のポイントについて概説する.不随意運動症や錐体外路症状はしばしばけいれん発作と誤認され,てんかんとして診断・治療がなされることがある.最終的な診断には画像診断ほか一通りの評価が必要であるが,典型的な臨床経過を確認できれば,早い段階である程度鑑別することが可能な本稿記載の疾患などは覚えておくと患者・臨床医双方にとって有益である.
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