特集 「身体合併症」の極みとしての「がん」看護
[3]研究論文を読んで
―一般科病院のがん治療医の立場から―➂いま、一般科と精神科がとり得る連携方法を提案します―精神科の患者さんが必要な治療を受けるために
渡辺 真彰
1
Masaaki Watanabe
1
1北里大学東病院消化器内科
pp.49-55
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100005
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私は、自分の経験をもとに、「がんを併発した精神疾患患者の治療と看護にまつわる諸問題」を、「患者さんの要因」「精神科医、精神科看護師の要因」「環境・状況・診療報酬などの要因」「家族の要因」に照らし合わせて検証したいと思います。
しかし、精神看護のエキスパートを対象にした本誌に寄稿するに当たり、専門知識に乏しい私の経験だけでは客観性に欠ける可能性が大でありました。一方で、このテーマは斬新であり、対象疾患をがんに限定すると、参考とすべき研究が医学的にも看護学的にも少ないことも事実です。
そこで、がんを専門的に扱う環境のなかにあることを利用し、少しでも客観性をもたせた内容にして皆さんの看護活動の一助になればと思い、私の経験だけでなく、他の消化器内科医師たちに対して(小規模ではありますが)実施したアンケートも参考にしながら考察を加えたいと思います。
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