介護保険関連ビジネス最前線・1
㈱コムスンにみる民間ビジネスの介護保険戦略―青山 敏・経営企画室長に聞く
青山 敏
1
,
本誌編集室
1㈱コムスン経営企画室
pp.406-414
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902377
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
マスコミを通して民間介護サービス大手の㈱コムスンの広告を目にする機会が増えてきた.同社では介護保険開始までに全国に800のサービス拠点を設け,そこに16,000人のホームヘルパーを配して全国規模のサービス網を張り巡らせようとしている.昨年 月に親会社の総合人材派遣会社グッドウィルは株を店頭市場で公開,株価は急成長が見込まれる同社の将来性への期待を反映して3月21日現在605万円(時価総額で約5,300億円)と高い評価を受けている.株式上場で得た潤沢な資金で拠点網拡大を加速,マスコミによる宣伝攻勢を強める一方,コムスンのサービス網を使った新規事業(訪問歯科診療,理美容サービス,旅行代理サービス,食料・衣料・日用品等の宅配サービスなど)の創出も速度を速めている.
一方ではこのようなコムスンの派手な攻勢に冷ややかな目を向ける人も少なくない.その理由の1つは,介護保険の実施が近づくにつれ,当初予想されていた将来の市場規模が下方修正されつつあること.もう1つは,不動産バブルと同じように介護ビジネスバブルではないかという見方である.この領域に従来からかかわってきた関係者ほど,批判の目は厳しいようだ.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.