研究・報告
我が国の訪問看護におけるNegative Outcome―サービスの質の向上のための指標として
田宮 菜奈子
1,2
,
七田 恵子
3
,
高崎 絹子
4
1南大和老人保健施設「さくらぷらざ」
2帝京大学医学部衛生学公衆衛生学教室
3東海大学健康科学部看護学科
4東京医科歯科大学医学部保健衛生学科
pp.828-830
発行日 1999年10月15日
Published Date 1999/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901896
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調査実施の背景と目的
介護保険に向けて,在宅ケアの担い手である訪問看護ステーション(以下ステーション)は,より質の高いケアの提供が求められるようになる.しかし,その業務内容は,個々のステーション毎にかなり異なり,質の向上の対策も,共通なスタンダードな方法のみでは不十分で,個々のステーションの状況に応じた個別の対策も必要である.
一般に業務の質の評価としては,第三者評価が望ましいとされ,すでにいくつかの試みがなされている.しかし,主なケアの提供の場が在宅という閉じた場である訪問看護婦においては,第三者評価がむずかしい.米国のRice1)も述べているように,訪問看護婦は,常に自身のサービスを評価し向上させる方法を自身で持っている必要がある.また,訪問看護を実践している当事者による評価・対策が,質の向上の上では最も効果的であるとされ2),我が国で開発された訪問看護の自己評価法3)4)も,この考えに基づいている.
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