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抗菌性製品の実状
坂口 武洋
1
,
坂口 早苗
2,3
1川村学園女子大学人間文化学部生活環境学科
2川村学園女子大学教育学部社会教育学科
3川村学園女子大学大学院人文科学研究科
pp.1190-1193
発行日 2000年8月1日
Published Date 2000/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905595
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はじめに
日本では,病因物質の判明した食中毒の90%以上は細菌に起因している.1996年の腸管出血性大腸菌O157による集団食中毒などは,有症者累計17,877名,死者累計12名になった1).1998年でも有症者累計1,455名,死者4名であり1),大きな社会問題となった.また,サルモネラ(Salmonella Enteritidis;Typhimurium DT 104),ベンガル型コレラ菌(Vibriocholerae O 139),劇症型A群レンサ球菌(Streptococcus pyogenes;人食いバクテリア),AIDSウイルス(human immunodeficiency virus;HIV),新型インフルエンザウイルス〔imfluenza A(H 5N1)virus〕,ピロリ菌(Helicobactar pylori),結核菌(Mycobacterium tuberculosis),MRSA(methicillin-resistant Staphylococcus aureus),VRE(vancomycin-resistantEnterococcus),クラミジア(Chlamydia)などの感染症やプリオン病(Creutzfendt-Jakob病)などの新興感染症・再興感染症が注目されるようになった.
これらが契機となり,一般家庭における日用品などの抗菌表示がいたるところで目につくようになった.
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