特集 高齢者虐待への対応を学ぶ
特集6
高齢者虐待への連携―ケアマネジャー,訪問看護婦,ホームヘルパーが連携しながら支えたケース
浦山 節子
1
,
遠藤 季枝子
2
,
篠澤 香
3
1新川崎居宅介護支援事業所
2川崎幸クリニック訪問看護室
3さいわいヘルパーステーション
pp.396-403
発行日 2001年5月15日
Published Date 2001/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901312
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はじめに
子供の虐待問題は新聞,報道などでもよく取り上げられているので,虐待とはどのようなもので,またどこへ相談すればよいか,一般にも知られてきています。しかし,高齢者虐待はどうでしょうか。それが虐待といっていいのか,虐待を受けているのかも……という憶測でしか判断できず,また,そのような疑いを持っても,どのように事実を確認すればよいのか,どのように対応すればよいのか,相談できる専門機関はあるのかなど迷い,途方にくれてしまうのが現状です。
今回紹介する事例は,介護保険がスタートして,ケアマネジャー,訪問看護婦,ホームヘルパーがかかわるなかで,虐待かもしれない……と疑いを持ってからそれぞれ手探りの状態で対応をしてきたケースです。その経過がどのようなものであったかを振り返り,介護に携わる専門職として高齢者虐待への対応のあり方を考えてみたいと思います。
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