特集 保健活動のパラダイム・シフト
[異業種からみた保健]
ホームヘルパーから見た保健
泊 イクヨ
1
1福岡県芦屋町社会福祉協議会
pp.1054-1055
発行日 1996年11月25日
Published Date 1996/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662901480
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私にとって保健婦さんは非常に大きい存在であり,なくてはならない職種だと思います。私が平成2年に臨時のホームヘルパーとして活動していた頃,早く一人前のヘルパーとして働きたいと思い一生懸命福祉などの技術を学び,いろいろな所へ出かけてはこれからの在宅福祉についての研修や実習を受けました。そして常勤ヘルパーになりました。
ヘルパーには研修はありますが,学校のように教えてくれるところはなく,自分で努力するしか方法はありません。そういう時に保健婦さんの集まりで研究発表するグループがあると聞き,早速1泊2日の研修に参加させていただいたことがありました。平成3年頃のことと思います。九州各県から大分県に集まり,厚生省の方や大学の先生も含めた100名以上が参加した会でした。初めてのグループ討議で,人前で発言することに不慣れだった私は,どんどん発表する保健婦さんたちの姿に圧倒され,そのすごいパワーに感動したことを覚えています。ただ,その時すでに私たちヘルパーの課題は高齢者問題一色だったのに対して,保健婦さんたちの話題は検診率をどう伸ばすかばかりでした。保健婦さんとの連携が大事だからと言われ参加したので,少し不安を感じ,「これからの高齢者問題についてどう考えていますか。福祉保健婦さんも必要な気がするのですが……」と発言したところ,会場がシーンとなったことを昨日のことのように覚えております
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