―ルポ―全国縦横断訪問看護ステーションめぐり・1
職員教育とリハビリテーションを重視し,地域からの信頼も厚い―静岡県浜松市・訪問看護ステーション住吉
小林 邦代
1
1横浜市医師会中訪問看護ステーション
pp.52-56
発行日 1996年1月15日
Published Date 1996/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901124
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1995年9月末現在,全国に900を越す訪問看護ステーションがすでに誕生している.西暦2000年までに全国に5,000か所を設置しようというのが厚生省の構想(新ゴールドプラン)である.そこで,訪問看護ステーションが地域に根ざしていくには何が重要かを考えてみると,まず第1に挙げられるのは,看護の質の高さではないだろうか.既設のステーションでは,さまざまな模索が行なわれていると思われるが,今回訪問した「訪問看護ステーション住吉」(以下「住吉」と略す)では上野桂子所長が教育への“投資”という方針を明確に打ち出していた.それは単に1ステーションの教育というよりは,日本の看護の社会的地位向上を目指しており,大変学ぶところの多いものだった.
「住吉」のもう1つの特徴は,リハビリテーションの重視であろう.作業療法士,理学療法士各1名ずつを常勤で配置,リハビリテーションのできるステーションとして高い評価を受けていると人づてに聞いていた.私もリハビリテーション専門職の必要性を痛感しているところだったので,今回は特に理学療法士の訪問に同行させていただくのを楽しみにしていた.
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