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次号予告・編集後記
小池
pp.426
発行日 2023年9月15日
Published Date 2023/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688202037
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皮膚の構造や加齢に伴う変化と、「スキンケアとしてよい」とされる処置。バラバラに知っていた事柄がどのような意味をもって結びついているのかが明確になり、私も影響を受けています。いかに何も考えていなかったかが分かってしまい、ボディソープやハンドクリームへの眼差しが変わりました。▶今回の特集でお力添えいただいた坂田さち子さん。彼女と話していると、医療用テープでも洗浄剤でも保湿剤でも、それぞれがどういう個性を持つ製品かの部分を大事にしていることが分かります。シンプルに「物品好き」の面もありそうですが、そうした細部にまでこだわれるからこそ、スキンケア全体の質を高めることができるのだろうとも感じています。神は細部に宿ると言いますものね。▶特別企画の対談では、石垣靖子さんが倉本聰さんの文章を引いて語ったあたりが印象的でした。人の「暮らし」という営みを豊かにするために医療の充実が図られてきたけれど、いつのまにか、暮らしが「医療」という枠へと押し込められていないか。医療の方が暮らしを規定するものになってしまっていないか。私にはそういう指摘に聞こえました。今回の秋山正子さんの連載を通して発せられているメッセージにも、石垣さんの指摘と重なる訴えを感じています。…小池
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