次号予告・編集後記

本号は2022年10月7日に行った公開収録の模様を再構成＆ブラッシュアップした特集です。公開収録にご参加くださった皆さん、ありがとうございました。▶「第7波はこれまでの波とは違った質感」。8月末、藤田さんが電話でそんなことをおっしゃっていて、そのディティールをきちんと形にしたいとなって動き始めた企画でした。藤田さんの素朴な実感に喚起されたわけです。▶特別記事の座談会は、特集が企画経緯もその主旨も異なるのですが、呼応する内容です。こちらは、川口さんの「そもそも社会は滑りやすい」「障害・難病者にとっては、なんらかの基準自体が脅威になる」という話にはっとしました。私の認識する社会とまったく異なる形で社会を認識している人がいることを、あらためて指摘された思いでした。他者の実感は気にかけないと見過ごしてしまいます。▶「素朴な実感」と言えば、今号スタートの巻頭連載「生活の輪郭」です。看護師であり、写真家である著者・尾山さんが目にした風景から人々の暮らし、看護へのつながりを見るような内容にもなりそう。この連載が書かれることも、尾山さんの素朴な実感が出発点にあるはずです。2023年もどうぞよろしくお願いいたします。…小池