--------------------
次号予告・編集後記
小池
,
米沢
pp.302
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201666
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
この特集で「倫理とは」がすっきりと理解でき、善きことが何たるかも明らかになるんだ!と期待してスタートしましたが、そんなに甘くはないようです。考え、問い続けましょう。◉倫理的であるための工夫や実践を記述しようというとき、執筆者によって記述の仕方が異なってくることに面白さを感じました。体験や事例を時系列に書くことでそれを描きだそうと試みる方もいれば、普段の日常を解体してそれらを整理し直して書く方もいました。倫理を語るとき、どう語るか。そこのバリエーションの豊富さに、本テーマの奥行きを感じています。……小池
巻頭の刊行記念インタビューでは、漫画『家でのこと』の制作舞台裏や、家に入ってケアをすることの難しさ、暮らしへの愛おしさ等が語られています。本書は美しい絵とストーリーに癒される物語ばかりなのですが、実は、作者である高橋さんの創作の根底にあったのは、なんと「問題提起」だったということも判明(インタビュー中に、ご自身もビックリ)。日常への「問い」を立てることは、創造の源なのかもしれません。特集の「倫理的課題」へのアプローチも、まずは問いが立つところから。そこからいかに創造的なケアの策が思いつくか、なのですね。漫画『家でのこと』はそういう読み方もできますし、渦中にいすぎる方にはきっと純粋に癒しにもなるものです。ぜひご一読くださいませ。……米沢
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.