特集 死を前にした人に私たちができること—現場の語りと事例から考える
—【誌上事例検討会】—中重度の認知症のある方が、家族に囲まれ、自宅で穏やかな最期を迎えられるまで
津野 采子
1
1ハート介護サービス東住吉
pp.262-267
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688200903
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私は13年目の訪問介護士です。介護職としての立派な志が取り立ててあったわけではなく、スポーツをしていたことから、少し力自慢もあり、私でも何か役に立つのでは、と安易に介護の道を選びました。
そんな私が行き詰まり壁を感じたのが終末期の方のケアでした。座談会でお話しした事例ですが(p.225)、行き詰まるどころか何もできず要らんことを言い、役にも立たず、「こんな私がこの人に関わっていていいのか」と悩みました。何もできないまま、その方は永眠されました。
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