特集 在宅ケアの質を高めるICT
―【実践報告❸】―「看護診断」の活用による看護過程強化のためのICT化―県単位での看護の質向上も視野に
伊藤 絹枝
1,2
,
奥田 眞紀子
3
1一般社団法人奈良県訪問看護ステーション協議会訪問看護活動支援事業部
2橿原訪問看護ステーション
3奈良県立医科大学医学部看護学科
pp.297-303
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102766
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奈良県(人口141万899人、高齢化率24.9%、2012年10月現在)は、死亡者数に対する在宅看取り数の割合が、長野県に次ぐ全国2位の高さである。しかし、人口10万人あたりの在宅支援病院・在宅支援診療所施設数は全国平均を下まわり、訪問看護事業所数は全国平均と同等であることから、少数精鋭で多くの看取りに対応している現実がある。
奈良県訪問看護ステーション協議会(以下、当協議会)は、県内の訪問看護ステーションの多くが加入している(87事業所のうち74事業所、85.1%)。2012年には法人格を取得し、訪問看護独自の職能団体として組織的な活動も行なっている。2011年に当協議会が受託した厚生労働省による訪問看護支援事業(以下、支援事業)をはじめ、在宅医療推進のための市民への啓蒙、人材の確保などを、多忙な訪問の合間をぬって、訪問看護の発展のために積極的に展開している。
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