Special feature 技術進歩とともに進化する 軟性内視鏡の感染管理
■Reprocess 最新技術・機器による軟性内視鏡の再生処理
❸洗浄評価とその活用
阿部 真也
1
1大阪医科大学附属病院 消化器内視鏡センター 主任
pp.119-125
発行日 2020年4月15日
Published Date 2020/4/15
DOI https://doi.org/10.34426/ict.0000000117
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内視鏡を介した感染予防
安全で質の高い内視鏡の洗浄・消毒を実現するには,ガイドラインに基づいた作業工程手順の遵守が前提である。一次洗浄で有機物を確実に除去することは,高水準消毒を保証するために重要な要素である。しかしながら,一次洗浄が不十分な状態で細菌などの有機物が残っている場合,消毒薬が細菌(有機物)の表面に作用することで,表層面のみが薬液で固まってしまい,薬液の触れていない中心部では細菌(有機物)が内部で増殖している状態となるため,感染リスクが増加する。そのため,一次洗浄後の清浄度評価の方法としてATP*1検査の活用事例が多く報告されている。
*1 ATP:Adenosine Triphosphate(アデノシン三リン酸)
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