特集 在宅ケアの質を高めるICT
―【実践報告❷】―小規模訪問看護事業所支援のための「訪問看護版電子カルテ」―県単位での業務効率支援
鈴木 朋子
1
,
小関 ちはる
1
,
山木 まさ
1
,
権平 くみ子
1
,
伊藤 喜久夫
1
,
星野 惠美子
1
,
澤田 いつ子
1
,
松永 敏子
1
1公益社団法人千葉県看護協会
pp.293-296
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102765
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色とりどりの花があちこちの路地に咲き誇る温暖で自然豊かな千葉県(人口624万461人、高齢化率22.8%、2013年4月現在)。しかし一方で、高齢化が全国第2位のスピードで進んでおり、地域格差も抱えています。県南部や東部では高齢化率が30%を超え過疎化が進み、東京のベッドタウンである県西部や千葉市とその郊外地域では約21%と全国平均よりも下まわっているものの、都市型ならではの問題を抱えているのです。2025年の到来を控え、千葉県ではその対応策の構築が急がれています。
そこで千葉県は、2013年5月に改定した「千葉県保健医療計画」においても、重点施策のひとつに「在宅医療の推進」を掲げています。しかし、人口10万対病床数・就業看護職員数は依然として全国平均を大きく下まわっており、慢性的な看護職員不足が続いているのが現状です。厚生労働省が定めた算定の方針に基づき、2011~2015年までの看護職員の需要と供給の見通しを推計した「第7次看護職員需給見通し」においても、充足される見通しは立っていません。急速な高齢化や在院日数の短縮化に伴う在宅療養者の増加が予測されるなか、質の高い訪問看護サービスを安定的に提供できる体制を整備することが、喫緊の課題となっています。
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