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次号予告・編集後記
杉本
,
多淵
pp.602
発行日 2013年7月15日
Published Date 2013/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102562
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国民の6割以上が「自宅で最期を」と望んでいる――。在宅死を推進する背景として、よく聞かれるフレーズです。でも、厚労省「終末期医療についての調査」(2010)の結果をよく見てみると、たしかに「終末期の療養場所」に自宅を望む人は6割を超えますが、「最期まで自宅で」という人は1割余(人気は緩和ケア病棟で5割弱)。一方、その実現について「困難」と答えた人は6割以上。一般的な国民感情を言えば「在宅死は無理(嫌)」というのが現実的だと思います。極端に言えば、在宅死自体にニーズはない。でも、だからこそ、今「在宅緩和ケア」なのだと思います。それは、最期まで生きる、を支えるものだから。在宅緩和ケアは、新たな生き方・死に方を提示してくれるに違いありません。…杉本
本号では、「連携・調整力」「チーム力」「アセスメント力」など、「緩和ケア訪問看護師」に必要とされる“実践力”が、詳らかにされました。そして、括目すべきは、それらは実際の“現場”でこそ育まれると、「緩和ケア訪問看護師教育プログラム」の開発過程で明らかにされたこと(p542-549)だと思います。つまり、訪問看護に必要な力は、訪問看護のなかでこそ身につけられる。最近は、どうすれば自分の能力を伸ばせるか、思い悩む日が続いていました。筋力アップのためにスクワットを……。スタミナをつけるために長距離走を……。僕は、間違っていました。サッカーを上達させるには、サッカーをせねばならないのです。今後は実践でしか学べないことを、意識的に学ぶよう努力します。…多淵
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