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次号予告・編集後記
杉本
,
多淵
pp.270
発行日 2013年3月15日
Published Date 2013/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102469
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表紙のスナップは、昨年末の宮城県名取市、津波で壊滅的被害を受けた閖上港近辺。密集した住宅地だったはずのところが荒野原に……。それでも震災2か月後に訪れたときとは大違い。無尽蔵に折り重なっていた家や車や船、瓦礫や樹木は撤去され、盛り土をしての整地が進んでいました。閖上中の時計は今も「14時46分」を指したままでしたが、確実に時が刻まれていることを本特集は物語っています。特集記事に通底して感じられたのは、まずステーションどうしの、そしてステーションを越えたつながりの大切さ。それは、単に心励ましてくれるだけのものではありません。巻頭座談会では全国レベルでつながるシステムへの指摘も。「私は看護師である」。その自負の重みを感じた巻頭+特集でもありました。…杉本
震災後間もない2011年3月29日、長居スタジアムでサッカーのチャリティマッチが行なわれました。世間に広がる「自粛ムード」のなか、開催への批判も少なからずあったと思います。カズこと三浦知良選手は、試合前の3月25日付けの日本経済新聞のコラムにこう書きました。「とても明るく生きていける状況じゃないけど、何か明るい材料がなければ生きていけない。サッカー人として、被災地に明るさを届けたい。僕らは当日、全力で、必死に、真剣にプレーすることを誓う」サッカーは明るさを、医療者は安心と健康を、われわれ雑誌は情報を。役割は違えど、支援の第一歩は各々ができることを精一杯やること。そして、それを継続していくことなのだと、本号の制作を通して改めて感じました。…多淵
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