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次号予告・編集後記
杉本
,
多淵
pp.834
発行日 2013年9月15日
Published Date 2013/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102613
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大賞作を読んでいて、胃ろうが不思議なコミュニケーションツールのように思われてきました。受賞を聞いた千葉さんのお母さん、数か月ぶりに瞬きをしてくれたそうです。しかし実は、今は「胃ろう」を使っていません。心不全のため胃腸がむくみ、吸収ができなくなってしまったのです。頼みにしていた胃ろうを失い、中心静脈栄養に。千葉さんは、どうしていいか本当に悩まれたそうです。思わず「これは延命治療ですか?」と医師に尋ねると、「あなたは胃ろうを延命だと思っているの?」という答え。なーんだ、そうか! 千葉さんは即座に合点し、お母さんにこう伝えます。「ママ、終末期じゃないってよ!」。きっと、これは胃ろうに限った話ではないのだと思います。たくさんのご応募、本当にありがとうございました。…杉本
小誌にとって、初の試みであった「懸賞論文」。日々の生活や業務の合間を縫って、それに果敢に挑んでくださった投稿者のみなさん。そして、そこに記されていた“あの人”との関わりは、「胃ろう」を前向きにとらえ、うまく付き合いながら、充実した生に挑もうとする日々の記録でした。いつになく多くのチャレンジがつまった本号。読者の方との共同制作だったと言っても過言ではありません。元サッカー日本代表監督、“サッカーの神様”ことジーコは、「何かを始めようとするとき、最も大切なのはチャレンジする気持ちだ」と言いました。挑戦する気持ちを忘れず、今後も魅力的な誌面づくりのためまい進します。…多淵
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