特別記事
―高齢者肺炎における新たな概念―医療・介護関連肺炎(NHCAP)とそのガイドライン
早田 宏
1
,
福田 雄一
1
,
今村 圭文
2
,
河野 茂
3
1佐世保市立総合病院呼吸器内科
2長崎大学病院第二内科
3長崎大学病院
pp.54-58
発行日 2012年1月15日
Published Date 2012/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688102088
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肺炎は罹患率が高く、85歳以上の高齢者死亡率は若年成人者の1000倍以上であり、主要な死因となっているだけではなく、高齢者は肺炎発症を契機として日常生活能力(ADL)や生活の質(QOL)を低下させる。わが国においては、将来、高齢化社会へと急速に進むことが推測されており、高齢者肺炎の治療や予防は、わが国の今後の医療を考えるにあたって重要な位置を占めている。
2011年8月に、日本呼吸器学会は、長期療養型施設や在宅での介護を受けている高齢者肺炎を主な対象とした「医療・介護関連肺炎診療ガイドライン」(NHCAP)を新たに発表した。本稿では、そのガイドラインを中心に、著者自身の経験も含めて「医療・介護関連肺炎」について解説する。
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