東日本大震災の被災地から
震災から10日―北上市からの報告
高橋 美保
1
1訪問看護ステーションあゆみ
pp.359
発行日 2011年5月15日
Published Date 2011/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101865
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3月11日14時46分、私のステーションのある北上市も震度5以上の地震に見舞われました。それでも、津波に襲われた岩手県沿岸部に比べれば建物や人的被害はそれほど多くはありません。今、沿岸部では、支援物資は届かず(海岸までは届いても、それを輸送するガソリンがないためです)、雪積もる寒さのなかで灯油もない避難生活を余儀なくされています。被災地にいる友人看護師によれば、高齢の方々は体調を崩したり、亡くなる方も出てきたとのこと。避難所以外でも、無事だった家に何人か集まって避難してはいるものの、食料が尽きてきていると言います。同じ県内にいるのに、これに応えることができない。ガソリンも灯油も届けることができない現状に苦しい思いが募ります。
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