特集 多様なニーズに応える訪問看護
かけがえのない命を支える―包括指示の活用を通して
鵜澤 喜恵子
1
1訪問看護ステーションコスモス
pp.260-263
発行日 2010年4月15日
Published Date 2010/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101574
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求められる緩和ケア
「残された時間を住み慣れたわが家や地域で過ごしたい」「受けられる治療法がないのなら入院はしたくない」「一度は家に帰してあげたい」等の思い,しかしその一方で在宅での生活や今後の病状に対するさまざまな不安を抱きながら,利用者や家族は在宅に戻られます。また入院か在宅かの選択で在宅ケアを選ばれ,病状の進行から緩和ケアへ移行するケースもあります。
「一人ひとりが安らかで満足されるような看取りを支えたい」との思いで,試行錯誤をくり返しながら,訪問看護ステーションコスモス(以下,コスモス)は地域に根差し,緩和ケアを提供する道を歩んできました。2008年のコスモス全体利用者死亡数は52名,そのうち在宅での看取りは33名となり,年間50名前後の方々の人生の終焉に関わらせていただいています。
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