連載 訪問看護師による看取りの検証・4
美しく死ぬ
菊井 和子
1
,
菅崎 仁美
2
,
大橋 奈美
3
,
長谷 起世子
4
1関西福祉大学看護学部
2岡山訪問看護ステーション看護協会
3訪問看護ステーションハートフリーやすらぎ
4関西福祉大学看護学部
pp.56-58
発行日 2010年1月15日
Published Date 2010/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101517
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「安らかで尊厳ある死」という言葉がよく使われる。痛みや苦しみが緩和され,自分の意志にそった最期の迎え方という意味であろう。ターミナル期のケアでは,もう一つ「美しい死」という重要なキーワードがあるように思う。他人から見られる自分の最後の姿が美しいことへのこだわりをもつ人は少なくない。
ターミナル期に,あえて「美しい」を強調するのは,死には「美しくない」「醜い」「汚れている」というイメージがつきまとうからでもある。長期の闘病で病み衰え,汗や分泌物・排泄物の臭いのする姿は,死を一層受け入れがたいものにする。
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