抄読会
"死ぬ瞬間"と"死ぬ瞬間の対話"をめぐって
小島 禮子
1
,
沼尻 香代子
2
,
佐々木 文子
3
1慶応大学病院付属高等看護学院
2東京厚生年金病院医療社会事業部
3東京都養育院付属病院
pp.297-309
発行日 1975年10月15日
Published Date 1975/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200441
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小島 この本は,純粋に死にゆく人びと,末期患者(純粋に末期ではないとことわってる部分もあるが)と,ロス博士を中心としたグループが死について会話をしたものの記録です。もちろんロス博士の人間性といいますか,生死観というものも含まれた形で全体がつづられている感じがするんです。2冊目は,質問と答えという形で1冊ができあがっています。1冊目は,死ぬ瞬間,死をどう受けとめているか。死を体験しているというのはおかしな言い方ですけど,まさにそういう感じがあります。2冊目は,それらに対して自分たちはどういうふうにしていこうかという質問が大部分ですね。
そして,ロス博士が死にゆく人びとの対話を通して得た死の段階というようなものが明らかになっていくと同時に,死にゆく人たちのなまの声が出ているんですね。
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