連載 訪問看護師による看取りの検証・2
安らかに死ぬ
菊井 和子
1
,
菅崎 仁美
2
,
大橋 奈美
3
,
長谷 起世子
4,5
1関西福祉大学看護学部
2岡山訪問看護ステーション看護協会
3訪問看護ステーションハートフリーやすらぎ
4関西福祉大学看護学部
5前姫路訪問看護ステーション
pp.944-946
発行日 2009年11月15日
Published Date 2009/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101470
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「あなたはどのような死を迎えたいですか」と聞かれて,「痛いのは嫌ですね。痛みだけはとってもらいたい」という言葉をよく聞く。「断末魔の苦しみ」という言葉がある。息を引き取る間際は耐え難いほど痛く,苦しいのではないか,と多くの人が恐れている。
死と対峙した手記1)を残した精神科医の西川喜作氏さえも,対談で,「死ということよりも,ガンの苦痛に自分がどれだけ耐えられるかという不安が強い」と,死そのものよりも,死の前の苦痛への恐怖を述べられていた。
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