連載 事例で考える医療福祉倫理・7
癌を発病した統合失調症の姉,アルコール依存で適切な介護ができない弟
菅崎 仁美
1
,
山口 三重子
2
,
菊井 和子
3
,
渡邉 美千代
4
,
大林 雅之
5
1岡山訪問看護ステーション看護協会
2県立広島大学保健福祉学部(看護学)
3関西福祉大学(看護学)
4愛知医科大学大学院看護学研究科
5京都工芸繊維大学大学院(生命倫理学)
キーワード:
統合失調症
,
終末期ケア
,
緩和ケア
,
訪問看護
,
アルコール依存の介護者
,
セカンドペイシェント
,
第2の患者
Keyword:
統合失調症
,
終末期ケア
,
緩和ケア
,
訪問看護
,
アルコール依存の介護者
,
セカンドペイシェント
,
第2の患者
pp.50-55
発行日 2007年1月15日
Published Date 2007/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100376
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Data Base
Oさん,68歳,女性
ADL:廃用性による下肢筋力の低下,薬剤の影響によるパーキンソンニズムはあるが歩行は可能。要介護1と認定されている。
家族:要介護5の母親(84歳,脳梗塞後遺症,認知症がありデイサービス,ショートステイを利用している),弟(64歳,アルコール依存),弟の妻(65歳,20年前より統合失調症)と同居。主な介護者である弟は,Oさんが癌を発病したためにできなくなった母親の介護をも引き受けるため,40年ぶりに実家に帰ってきた。家事一切を行なっているのも弟である。
住居:以前は店舗であった家を改築し,住居にしている。Oさんの居室は,弟から見渡せる範囲にある。
介護サービス利用:訪問看護週2回(病状観察,筋力訓練,洗面・清潔支援,精神的支援,介護相談)
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