CHECK IT UP 日常ケアを見直そう・47
終末期ケア「2」—安らかな終末を望むのは贅沢なのだろうか
川島 みどり
,
看護ケア再検討グループ
pp.1212-1215
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923044
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身体的なケアの可能性
終末期になると,それまでのその人の疾患に特有な症状よりも,終末期に共通の身体的諸症状が前面に出てくることは,看護婦ならだれでも知っている.
呼吸・循環不全,貧血,低栄養,水分・電解質異常などが入り混り,相互に原因となって悪循環を呈してくる.患者は全身倦怠感,嘔気や腹部膨満感,食思不振,尿量減少,全身の浮腫,そして喘嶋や呼吸困難のために苦しむ.こうした状態に加えて癌患者の場合には,原発部位や転移部位の耐えられぬ痛みを伴う.
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