連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 ステーションの需要と供給
石田 昌宏
1
1日本看護協会政策企画室
pp.360
発行日 1999年5月15日
Published Date 1999/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901993
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介護保険スタート時点で,約200万人のサービス利用者が見込まれており,そこから施設定員を引いた約124万人が居宅サービスの対象者と考えられる.訪問看護にとっては,潜在的にこれだけの市場があるといえよう.
2月に発表になった平成10年度要介護認定モデル事業の結果をみると在宅利用者の要介護度別の割合がわかる.例えば要支援は10.6%,要介護度1は19.8%,要介護5は6.9%などである.この割合に,市町村が介護保険事業計画を策定する時につかった参酌標準(現時点で予測される要介護度別の各サービスの標準的な必要量の見積もりのことで,例えば訪問看護の場合,要支援なら月に1回,要介護度1で週1回,要介護度5で医療処置がある場合週に3回など)を考慮して計算すると,全国で1週間に必要な訪問看護回数は約138万回であることがわかる.訪問看護ステーションからの訪問は,医療機関を含むすべての訪問のうちの約5割であるとすると,訪問看護ステーションからは週に約69万回の訪問が行なわれる必要がある.
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