特集 医療と福祉はこう変わった
医療保険・介護保険制度のダブル改正と住民の意識―地方行政の現場から
秋野 恵美子
1
1小樽市保健所
pp.1002-1005
発行日 2007年12月15日
Published Date 2007/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100961
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2つの制度改正
介護保険料の増加傾向に歯止めがかからないことと,団塊の世代の高齢化をむかえるにあたり,一昨年の介護保険法改正で介護予防が重視されることとなりました。介護保険法成立当初より,ケアマネジメントには介護予防は盛り込まれていたものの,いつのまにかケアマネジメントがサービスマネジメントになってしまったという現実の中で,再び取り上げざるを得なくなったということだと思います。
昨年の改正で新設された,介護予防やケアマネジャー支援,地域づくりなどの業務を行なうための「地域包括支援センター」には,大きな期待が寄せられているところです。これらの業務は今まで行政主導ではなかなか実現しにくいことでしたし,逆に一民間事業体の努力でも実現できなかったことであり,両者の性格を併せもつ「地域包括支援センター」にこそ可能だと考えられます。しかし,まだこれは端緒についたばかりです。
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