時評
医療保険制度の抜本改正案への発言
ぐみ
pp.77
発行日 1972年3月1日
Published Date 1972/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204604
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斎藤厚相は2月5日に医療保険制度の抜本改正案=医療保険各法の改正案要綱を社会保障制度審議会に対して諮問した.この案については既に日本医師会の武見会長やその他いろいろの方面から多くの反論や批判が出されている.
この案における1つの柱は政府管掌健康保険と組合管掌健康保険などの財政調整に関する事項であって,法定医療給付費の1/2を対象として財政調整を行なう案になっている.これに対して健保連はもとより,日経連や労働組合方面からも反対の声があがっているが,この点については私は触れない.その他の事項に対してもいろいろな反対意見が多く出されているが,私としてはこの政府案は大筋において正鵠を得たものとして大いに賛意を表したい.ことに私の興味をひき,その実現を望むのは次の2点である.
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