特集 発生リスクをみきわめる! 褥瘡予防の知恵とワザ
典型事例に基づく褥瘡予防「誌上」プラン
③【高齢者】 高齢者の褥瘡予防に必要な3つの視点
三澤 光子
1
,
藤多 ゆう子
1
1初富保健病院
pp.240-245
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100932
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
当院は666床,平均年齢80歳,平均要介護度4,平均在院日数は1003日の患者状況にある.褥瘡のある患者は約4%,そのうち院内での発生率は2%であり,難治例では入院時すでに発症しているケースが多い.1995年に医師と看護師からなる褥瘡委員会(各病棟より委員が参加)を設置し,当時よりアルゴリズムから診療計画書を作成していた.2002年10月の診療報酬改定による褥瘡対策未実施減算の新設に対応してそれらを一部修正し(図1,2)対策・実施にあたっている.
褥瘡発生時・悪化時・治癒時はこの診療計画書を褥瘡委員会に届け出ることになっている.なお,褥瘡対策に関する診療計画書とケアプランの関連は,診療計画書No.1(図1)から必要なケア項目を選び,さらに個々の特性に応じた具体策を立案するようにしている.また,この用紙はすべて,褥瘡委員会で管理・検討され,難治事例についてはケア・アドバイスが病棟に戻される体制をとっている.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.