特集 口腔ケアに目を向ける
訪問看護師が行なう口腔機能の向上支援の意義―介護保険改正による新評価が加わって
植田 耕一郎
1
1日本大学歯学部摂食機能療法学講座
pp.833-837
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100335
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はじめに
平成18年度改正介護保険における「新予防給付」に,生活機能の維持・向上の観点から,「運動器の機能向上の支援」「栄養改善」,そして「口腔機能の向上支援」を目的とした新規サービスが加わった。すなわち高齢者施策の柱の1つとして,「口腔」という文言が明記されたのである。しかし,一般的には「なぜ口腔機能のサービスが,わざわざ介護サービスとして採用されたのか?」といった素朴な疑問があると思う。
筆者は,日ごろ摂食機能障害を有した患者さんを中心に診療を行なっており,また今回の厚生労働省介護保険改正作業研究班の一員であったことから,本稿では要介護高齢者の摂食機能という視点から,訪問看護師が行なう「口腔機能の向上支援」について提案をさせていただく。
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