特集 口腔ケアに目を向ける
口腔ケアニーズの多様化に対応するケアプロセスを
迫田 綾子
1
1日本赤十字広島看護大学看護学部看護学科
pp.826-831
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100334
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変化する口腔ケアニーズ
ある訪問看護ステーションの管理者から,「患者さんの病状が進行して口が開きにくくなってしまったので,アドバイスが欲しい」という依頼がありました。雷が光り激しい雨が降る夕方,同行して様子をみせてもらうことにし,数年前から在宅で療養しているKさん宅を訪問しました。
Kさんは,寝たきりで意識レベルが低下し,さらに上顎腫瘍も併発され,開口が困難な状態でした。初対面の挨拶をすると,かすかに目が動きましたが,右の頬は腫瘍が広がり,ガーゼで覆われていました。「さぁ,どうしよう?」,一瞬考えました。
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