実践報告
「訪問看護記録」用紙の改良―利用者との情報共有と看護ケアの向上をめざして
守屋 滝乃
1
,
高林 とみ子
1
,
加藤 真理子
1
,
古子 加代子
1
,
楠 京子
1
,
鈴木 篤子
1
,
工藤 悦江
1
,
竹村 孝子
1
,
松田 あゆみ
1
,
鈴木 喜代子
1
,
松山 勝代
1
,
高井 雅子
1
,
後藤 英子
1
1浜松市訪問看護ステーション
pp.574-580
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100172
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はじめに
当訪問看護ステーションでは,訪問時の利用者への看護内容,利用者の病状や様子について,個別に「訪問看護記録」をつくり,従来から記載してきている。これらの内容は,医療施設内のカルテとほぼ同様である。
訪問看護の特徴として,訪問看護師が直接ケアを展開するのは週1回や2回の限られた時間のみで,多くの時間は,介護者である家族や他のサービス事業者の関わりに委ねられていることがあげられる。
今まで訪問看護師は,訪問看護時のケア内容について,多くの時間を費やして「訪問看護記録」用紙に記載していた。しかしその用途は,看護師間の情報伝達と主治医への報告および情報提供で終わっているにすぎなかった。
そこで,訪問看護記録をもっと活用することで,利用者を取り巻く人々,特に介護者が,利用者の状況を正しく把握したり,サービス内容をよく理解することで,スムーズなケアの継続がなされるのではないかと考えた。さらに加えて,記録時間の短縮と簡素化を図ることを目的として,「訪問看護記録」用紙の改良を試みた。そして,数か月を経て「訪問看護記録」用紙を作成し,活用に至った結果,成果を上げているので,その内容を報告する。
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