特集2 災害時,在宅療養者をどう守るのか② 新潟県中越地震
うかじ園復旧に向けて―避難生活下の入所者とスタッフの状況
遠藤 愛子
1
,
星野 恭子
1
1特別養護老人ホームうかじ園
pp.241-244
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100106
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2004年10月23日17時56分,新潟県中越地震が発生した。北魚沼郡堀之内町(当時)では震度6弱を記録し,その後も震度5クラスの余震が続いた。この地震により,堀之内町にある特別養護老人ホームうかじ園注)は壊滅的な被害を受けた。地震当時は1人入院していたため入所者49人とショートステイ21人の計70人が施設内にいた。翌24日の朝,入所者の分散避難が決定し,職員も避難先の3施設へ付き添うこととなった。しかし,受け入れ先の施設も定員を大きく超えており,どこか1か所にまとまって避難できる場所を探していたところ,大和町(当時)にある特別養護老人ホーム(八色園)が移転した後の旧施設を借りることができ,11月4日に全員が集まった。
現在も仮営業が続く同園の看護師遠藤愛子さん,星野恭子さんに,地震発生当時の様子と避難生活の状況について話をうかがった。
注)うかじ園の概要:1999年に北魚沼郡の7町村などからなる社会福祉法人「北魚沼福祉会」が出資して開設。特別養護老人ホーム(定員50名),ショートステイ(20名),デイサービス(25名),在宅介護支援センターが併設され,地域の介護拠点となっている。延べ床面積3740m2の2階建てで,1階にはデイサービスセンターや管理部門,2階に特養,ショートステイ,リハビリコーナーがある。特養の入所者は介護度が高く,認知症の患者も多い。
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.