Report
避難者の栄養管理 2024年能登半島地震,長期化する避難生活へのサポート
杉田 尚寛
1
1奥羽大学薬学部医療薬学分野
pp.482-486
発行日 2025年3月5日
Published Date 2025/3/5
DOI https://doi.org/10.15104/ph.2025030035
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2024年1月1日の石川県能登半島地震では,津波,火災,土砂崩れ,道路遮断などが多岐にわたり支援物資の輸送や支援活動が迅速に進まなかった.さらに,震災の影響は,広域な水道管などの破裂,破損により能登半島全体が断水状態に陥った.広域で断水状況が長く続くことは,被災地の方々の生活に障害を及ぼすだけでなく健康面,衛生面,栄養面に大きな影響を与えた.筆者が勤務する薬局では,断水問題が解消されたのは震災から60日後であった.現在も,能登半島の一部では断水状態が続きいまだに復旧していない地域がある.一方,長期の避難所で生活をされている避難者は,健康面,栄養面ならびに環境・公衆衛生などのいくつかの課題がみられた.今回,被災地の薬剤師が避難所への支援をとおして支援できる取り組み,栄養管理支援を中心に提言する.

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