特集 ひとが育つ組織をつくるコーチングとカウンセリング
カウンセリング・マインドで看護はこう変わる
池田 優子
1
1公立藤岡総合病院看護部
pp.192-198
発行日 2002年3月10日
Published Date 2002/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902352
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医療環境と患者の意識の変化がカウンセリング・マインドを必要としている
看護の領域でも,対象の力を十分に発揮させるため,コーチングやカウンセリングへの関心は非常に高くなってきている。本稿では,特に看護で求められているカウンセリングについて紹介したい。
昨今のカウンセリングへの関心には,2つの側面が考えられる。まず,1つは医療の変化と患者自身の意識の変化である。医療の高度化のなかで患者の死亡率が低下し,急性期医療中心の時代から,むしろ生活習慣病をはじめとした慢性期医療が中心となり,自分たちの生活を自己管理し守っていく時代へと変化してきた。そして今,人々の権利意識への目覚めのなかで,やっと医療の主人公として登場してきた患者から「医療は患者の立場に本当に立っているのか」という鋭い問いかけがなされてきている。
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