特集 患者中心の面会を実践する
NICUにおける面会
新生児の権利を擁護する
横尾 京子
1
1広島大学医学部保健学科
pp.797-800
発行日 2000年10月10日
Published Date 2000/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686902011
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はじめに
NICUでの実践は,救命を主体とした救急医療の色彩が強い。しかし,NICUに入院する低出生体重児や疾病新生児のニーズは,単に救急医療の恩恵にあずかるということではなく,発達過程にある一人の社会的存在として認識され,言葉では表現されない彼らの意思が尊重,具現されるということである。
言葉で自らの意思を伝えることができない新生児は,その意思の行方を周りのおとなたちに委ねざるを得ない。このことは,周りのおとなたち,例えば医療者や親が,新生児にとっての「最善」を考えなければならないということである。面会についても,例外ではない。
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