特集 婦長・主任のための看護過程と看護診断
看護過程・看護診断とコンピュータシステム
加藤 千津子
1,2
1旭川医科大学医学部看護学科
2元:旭川医科大学医学部附属病院
pp.685-690
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901977
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はじめに
旭川医科大学医学部附属病院(以下,本院)は1976年の開院以来,POS(Problem Oriented System)を導入してきたが,看護問題の特定やその表現に苦慮していた.つまり,患者の情報収集の枠組みを系統だったものにしてアセスメント能力をレベルアップすることと,看護が取り扱う問題や状況を共通の用語で表現する必要性を痛感していた.そこで,病院情報総合システムの導入が検討された1989年に,看護システムとして「勤務管理支援システム」「患者看護支援システム」「看護業務支援システム」を企画し,1990年より順次導入してきた.
今回のテーマである患者看護支援システムは,勤務管理支援システムと看護業務支援システムの構築が一段落した1991年より委員会活動を中心に取り組み,段階的に導入してきた.そのプロセスは,看護過程の再学習からスタートして,共通の用語として看護診断導入と看護診断の概念学習の実施,看護過程に沿ったシステムの検討,標準ケア計画の知識整理とマスタの登録,看護サマリと看護依頼書の作成という段階的な稼働,そしてPCオーダ97への移行などであった.さらに今後は,ケアワークシートおよびケア記録の作成,アセスメントデータベースの登録などを行ない,最終的には看護量算定までのトータルなシステムとして構築の予定である.
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