焦点
変則3交替制の試み
若林 稲美
1
1武蔵野赤十字病院
pp.200-204
発行日 1994年5月15日
Published Date 1994/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901903
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はじめに
入院患者を抱える施設にとって看護婦の夜勤は避けられないものである.にもかかわらず,夜勤に対する考え方は,8時間の3交替制という戦後間もないアメリカから導入された形式にとらわれ続けてきている.しかし1992(平成4)年度の診療報酬改正に伴い,基準看護の承認条件の中で「2交替制も差し支えない」とされた.従来の8時間3交替制にとらわれず,看護婦の働きやすい体制作りに柔軟性が認められた.
交通手段もない深夜の時間帯に出勤や帰宅を繰り返す生活は,心身ともに疲労が大きい.医療の高度化,患者の高齢化が進む現代,看護の質はさらに高いものが求められている.しかし,看護婦が心身とともに疲労した状態でいては患者によい看護は望めない.
そのような考えをもとに,当病棟では,夜間の勤務時間を12時間とする変則3交替制を検討し試行したところ,現場で実際に働く看護婦たちの支持を受けることができたのでここに報告する.
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