特集 疲労
疲労の保健
交替制と疲労
河合 正武
1,2
1東芝総合健診センター
2東京芝浦電気(株)勤労部
pp.305-308
発行日 1972年5月15日
Published Date 1972/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204472
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作業所においては連続作業(たとえば炉作業で作業を中断することができない場合など),あるいは設備を長時間(1日16時間以上)稼動させねばならない場合に交替勤務制が実施されている.一般に男子にありては三交替勤務が多く,女子にありては二交替勤務が普通である.三交替制の場合には昼勤,晩勤,夜勤の三直があり,3つのグループで各々勤務している(たとえばA組—昼勤,B組—晩勤,C組—夜勤).二交替制の場合は男子においては昼勤と晩勤または夜勤の二直があり,女子においては昼勤と晩勤の二直にして2つのグループが各々勤務している.各勤務番はわが国では固定することなく多くの場合3日あるいは1週間で交替しているのが現状である.
交替制においては三交替であれ,二交替であれいずれにおいても夜間に労働しなければならないということ(夜間労働)と夜勤の場合には勤務が終って後,昼間に睡眠をとらねばならない(昼眠)という二つの宿命がある.ここではこの問題を中心として疲労防止の観点より交替性について申し述べる.
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