文献紹介
母・新生児の血清サイグロブリン
pp.599
発行日 1964年8月10日
Published Date 1964/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203098
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Assem, E.S.K.:Thyroglolulinin the sercem of partcerient wo—men and newborn infants Lancet 7325:139-141, Jan.18, 1964.
産婦血清は50%,新生児血清は75%にTbを証明するといわれる(Hjort:Lancet 2:257,1962)。もしそうなら自家免疫病は遺伝的に決定されるということになろう。著者は正常成人50例,産後婦人100例,新生児101例について,タンニン酸血球凝集の抑制テスト(TRC),I131サイログロブリンを用いた放射免疫法で,上の問題を検討した。その結果,TRC法では産婦の11%,その新生児の15%に0.05-0.1μgのThが証明された。またI131—Th法では,正常成人に24%,産婦に29%,新生児は33%の頻度で,Thが0.005−0.05μg証明された。この差はおそらく有意ではなく,Hjortの云うように,産婦新生児にThが高率高濃度に証明されることはいいにくい。しかし本法で見ても産婦新生児に正常成人よりやや高率の傾向はあるようで,これはThが他の血漿蛋白と結合している可能性あるいはそれを支持するメジウムによる非特異的の反応と思われる。あるいはTh抗体の存在にも関係があるかもしれぬ。
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