特集 ゆがむ母子関係と病む子供
母への甘えを嘔吐で表現した児への援助
中村 仁志
1
,
本間 こずえ
1
,
秋元 幸雄
1
1国立国府台病院児童精神科病棟
pp.766-770
発行日 1983年7月1日
Published Date 1983/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919887
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はじめに
近年,登校拒否,家庭内暴力,自殺,非行,校内暴力など児童に関したニュースが新聞社会面をにぎわし,児童の問題が社会的現象といわれるまでに大きな関心をよんでいる.
昨年11月,文部省が初めて都道府県,指定都市の教育研究所,教育センターなどの機関が扱った椙相談件数から‘登校拒否全国実態調査’を発表している.その結果によると,1980年度は登校拒否児の61.4%の児童が,1981年度は63.6%の児童が学業不振やいじめっ子の存在よりも,不安感などの情緒的な心の混乱による神経症的現象で相談を求めている.
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