特別記事
カウンターサインシステムによる診療録―チーム医療確立への挑戦
中島 弘二
1
1岡村一心堂病院
pp.208-211
発行日 2001年3月10日
Published Date 2001/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901383
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
岡村一心堂病院では,ここ数年,チーム医療を推進しかつ開示に耐えられるカルテを目指して試行錯誤してきました。そして,電子カルテ化とクリニカルパスを視野にいれ,看護記録と医師の経過記録を統合して,診療経過記録とし,それを実効あるものにするために,カウンターサイン方式を取り入れて半年が過ぎました。医師のカルテと看護記録を同じ用紙に書いても,お互いに読み納得しなければ何もなりません。興味のないところをとばして読むのは,ドクターもナースももっとも得意とする技です。
ナースとドクターの記録を統合したうえで,読むことを義務づけ,読んで納得し責任を分かち合う証を残すためのカウンターサイン方式です。まだ発展途上であり十分ではありませんが,それなりに有用で機能しています。発案者として個人的な思い入れによる多少の独断と偏見をご容赦いただき,ここに至った経過と問題点,今後の改良点を含めて紹介させていただきます。
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.