研究と報告【投稿】
外来オープンカウンターシステムの衛生学的考察
佐々木 澄夫
1
,
岡 徹哉
2
1国立岡山病院医事課
2国立岡山病院研究検査科
pp.99-101
発行日 1970年9月1日
Published Date 1970/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204085
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近年,医事窓口を構造的に,銀行窓口のようなオープンカウンターシステムにする病院がしだいに多くなる状勢にある.これは,ここ数年間における病院の新築・増改築件数が著しく増加し,わけても私的病院の新築・増改築が多く,その建築様式が旧来の木造・木造モルタルから鉄筋コンクリートに移行したこと,ならびに患者に対する窓口サービスの質の変化が導火線となったものと思われる.
ひるがえってオープンカウンターの長所ならびに短所のおもなものについて考えてみると,開放型の長所は,患者第一主義に,職員と患者との接遇の面において,両者をへだてていた隔壁ガラスを取り除くことによって,親しみやすく能率的な感じのよいものにすることに目的があり,この反面,短所として問題になる点は,患者と直接接する職員の病源菌による感染の可能性が強く感じられることだと思う.
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