崩壊する価値観

　早いもので，この連載も最終回を迎えた。

　前回は芸能ネタで，おまけにPTSDという言葉でかっこよく締めくくったのだが，最終回には精神科医療の問題点を指摘したり，家族の中に起こる想像を絶する数々のできごとをPTSDという視点からきっちりとまとめてみたいと考えていた。しかし，その意気込みはここのところですっかり消え失せてしまった。その理由は2つの事件によってである。1つは，わずか1日で新聞紙．上から消えてしまったのだが，目にした時は紙面にしばらく釘付けになったほどの異様な家族の事件，もう1つは，国際的な大事件である。