ひとやすみ・25
病院崩壊
中川 国利
1
1仙台赤十字病院外科
pp.1418
発行日 2007年10月20日
Published Date 2007/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101865
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- 文献概要
近年,患者さんへの同意書の増加や入院期間の短縮に伴う病室のICU化などによって外科医の仕事は激増している.さらに,患者さんからの要求もエスカレートしており,外科医の義務と責任は増すばかりである.
現在,私は馬齢を重ね,外科における年長者ということで部長を務めている.部長として同僚医師の興味や特性を配慮し,扱う疾患や担当する検査を決めている.さらに,特定の医師の仕事が過剰にならないように心掛けている.しかし,最近の日常業務の増加に伴い,外科医の不満は増すばかりである.ある日,同僚医師から「自分の仕事量が多く,公平にして欲しい」との苦情が出た.そこでかつてのほろ苦い体験が思い出された.
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