焦点
看護ケア安全対策マニュアル―よく遭遇するニアミス場面,その要因と対策
富山医科薬科大学附属病院看護部看護ケア安全対策委員会
pp.204-223
発行日 2000年3月10日
Published Date 2000/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901171
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マニュアルの作成にあたり
いのちをあずかる医療現場において,事故は絶対に起こしてはならない。看護婦が看護ケアをミスなく安全に実践することは,最も重要な責務でもある。
しかし,「気をつければ事故は防げる」という個人の意識喚起だけではニアミスは繰り返され,その延長線上の事故は防げないと指摘されている。複雑で高度化した医療環境は,医療従事者同士がチームとして医療を行なうことや,看護業務それ自体を看護婦同士の連携により行なう状況を加速させている。つまり業務を分業として実施することが多くなっているのである。そしてこの分業の狭間で,種々の取り違えや思い違いが助長され,「ヒヤリ・ハッ!と」するニアミスを起こしたり,複合的な事故を誘発しているといえよう。
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