特集 医療事故の実態と基礎教育
看護事故予防に役立つニアミスについての考察―臨地実習における看護学生のニアミス防止の視点から
グェンティ ニャチャン
1
,
松原 麻子
1
1千葉県立衛生短期大学第一看護学科
pp.1073-1076
発行日 2001年12月25日
Published Date 2001/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663902652
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はじめに
近年,医療・看護事故が次々と報道され1),将来看護婦を志望している私たちにとってはとても身近で,恐怖に近い気持ちで新聞記事などを目にしている.災害理論として有名な「ハインリッヒの法則」は,1件の死亡に至る事故に300件のニアミスがあると教えている2).そのため,ニアミス発生の段階でその実態の把握,原因の追求を行い,予防対策を立て,きちんと守っていくことが非常に大切であるといわれている.
さらに,ニアミスは現役の看護婦だけでなく,看護学生の臨床実習においても約7割に,その体験があるとの土屋の報告がある3).
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