連載 ベスにふれて―病棟間交流がもたらしたもの・8(最終回)
在院日数短縮後の反省と確信
加藤 光寳
1
1新潟県立看護短期大学看護学科
pp.216-220
発行日 1999年3月10日
Published Date 1999/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900977
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はじめに
再び米国へ
スタッフナースの海外研修を,東京大学医学部附属病院の1看護単位で立ち上げ,継続し,ベス・イスラエル病院(当時)がマグネットホスピタルとして機能していた時期に,その何たるかを肌で感じてきた.
私たちが研修してきた1992年から1997年の間に,米国の病院経営は,市場経済の原理のもとである種の変化を遂げた.つまり,1996年の合併でベス・イスラエル病院はベス・イスラエル・ディコネス・メディカルセンターとなり,ベッド数の減少,在院日数の短縮,それに引き続くナースのリストラ,ライセンスを持たない補助者の導入などがなされたのである.私が研修に行った1997年には,ナースのリストラに対する危機感が実際に感じられる時期に入っていた.しかし,具体的な看護の問題を抱えながらも,看護の質を維持し,かつナースたちの意欲を下げないような経営や看護実践に取り組んでいることが実感された.
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