特集 抑制・隔離は本当になくせるのか
精神科における抑制・隔離の現状と問題点
佐原 美智子
1
1陽和病院看護部
pp.754-758
発行日 1999年10月10日
Published Date 1999/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686900907
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はじめに
現在,精神医療および老人医療と介護の領域で抑制・隔離の問題が重要課題としてクローズアップされてきている.平成12年度より施行される改正「精神保健福祉法」では,これに対する規制が厳しくされる方向である.また,厚生省は精神病院で入院患者をできるだけ抑制や隔離をしないための指導指針を作る方針を固め,専門家からなる研究チームを発足させた1).
これは従来,精神病院における人権軽視の中で安易になされてきた抑制・隔離に対して警鐘を鳴らすものであり,非常に重要な意味をもつ.一般医療の分野でも,これを機にこれまでなされてきたことを点検しなおすことが必要になるのではないだろうか.
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